数年前に鹿大公式サイトのサークル一覧に忽然と出現した鹿大の公認サークルである「さつま憲法勉強会」は、「日本国憲法について、その成立過程も含めて深く勉強し、自らの意見を持てるようになること。（H30.3.29結成）」などと謳っていますが、自民党などに大きな影響力を持っているとされている右派系の政治団体である「日本会議」のサイトに、このサークルに関わっている（顧問？）と思しき工学部の教員である片野田洋氏がサークルの活動について発表している写真が掲載されています。
この「さつま憲法勉強会」が日本会議とどの程度の繋がりがあるのかはわかりませんが、日本会議が憲法改正を目的として掲げている団体である以上は、「さつま憲法勉強会」は、実際には憲法を学術的な視点から多角的に学んで自由に議論する場ではなく、特定の政治的信念を持った人たちが主体となっており、彼らの主張を宣伝して学生に特定の信念を植え付けたり、片野田氏が関わっている日本会議等の上部組織に誘導するための団体であると判断せざるを得ません。自治会や創価学会系の偽装サークルに近い特徴を持っていると言えると思います。
このようなサークルは大学に存在するにふさわしいとは到底考えられず、憲法という政治的なトピックを扱っていることからなんらかの政治団体と繋がりがあるのではないかと容易に疑問を持つことはできるはずにもかかわらず、大学当局もなぜ安易に公認したのかが理解に苦しみます。鹿大生諸氏は関わらないように注意しましょう。
このサークルは珍しく活動内容をウェブ上で一切公開しておらず、成立過程をはじめ活動の実態について何かご存じの方はお問い合わせフォームから教えていただけたら幸いです。（2022年8月6日）